皆さんが建築学科を志望する理由はなんですか?
- 将来建築家になりたいから?
- まちづくりで人々を幸せにしたいから?
- 理系で一番オシャレっぽいから?
- なんとなく建築業界って将来が安泰な気がするから?
建築学科を目指す理由は人それぞれならば、建築学科に対する不安や疑問も人それぞれです。
- 建築学科ってめちゃくちゃ忙しいって聞いたけど本当?
- 絵が描けないと、センスがないと建築学科ではやっていけないのかな?
- どの建築学科が一番実力があって就職にも強いの?
- 大学の評判やランキングやパンフレットって、何を信用すればいいかわからない
- そもそも、自分なんかが建築学科でやっていけるかどうかすごく不安!
この記事は、建築学科への入学を検討している高校生の皆様を対象に、建築学科を選ぶ際のポイントの解説や、入学前の不安や悩みに答える記事や書籍、それらをまとめたものです。
STEP0:志望校の候補を探そう
ここではひとまず、読者のみなさんが建築学科(もしくはそれに準ずる学部学科)を志望していると仮定して話を進めたいと思います。
(建築学科に対する不安や疑問の回答は、記事後半にて)
すると、なにはともあれ志望校を探さないことには話が始まりません。
まずは志望校を決めるために、日本にどのような建築学科があるのかを調べましょう。
ネットで、建築学科のある大学を探そう
一般的な大学を選ぶ際の判断材料って、だいたい以下の3つだとおもいます。
- 地理:自宅から通える 都心部にある など
- 学科:行きたい学部・学科がある大学
- 学力:現在の偏差値や、将来的な見込み学力で行けそうなレベル
なので、
「〇〇県 + 建築学科」
「〇〇地方 + 建築 + 大学」
などの検索ワードから、ある地域の大学の中で偏差値的に行けそうな大学を探せば、ひとまずの「志望校候補」となる大学は見つけられるでしょう。
建築学科に行くことがまだ決定していない人の場合は、各予備校が出している大学の偏差値ランキングから、理系で自分が言ってもいいと思える学部で、自分が行けそうな偏差値の大学を選んでいる、という人も多いでしょう。
逆に、すでに建築学科が第一志望であるという方であれば、
「建築 + 大学 + おすすめ」
「建築学科 + 就職 +つよい」
などのキーワードで検索し、建築に強みがあるという大学候補を見つけましょう。
大学HPをみて、パンフレットを請求しよう
ひととおり志望校候補を探したら、それぞれ大学の情報を集めましょう。
ネットの受験情報やランキングの比較はもちろんですが、可能な限り大学が発行している受験生向けの大学案内も入手します。
志望大学が多い時は、マイナビ進学やスタディサプリや各予備校が提供している「大学資料一括請求サービス」を利用することで、簡単に大量の情報を集めることができます。
- 大学・専門学校の資料請求・願書・パンフレット請求 | マイナビ進学
- スタディサプリ 進路(旧:リクナビ進学)/大学・短期大学・専門学校の進学情報
- 専門学校・大学・短大の検索&資料請求|理想の学校が、きっと見つかる!【ベスト進学ネット】
大学の立地や、昨年の合格者数など、最も基本的な大学の情報を集めるためには、やはり大学のHPや広報資料を読むのが手っ取り早いでしょう。
志望校が3つくらいに絞れてきたら、その段階で高校の進路指導の先生に聞くのもいいですし、その場合は大学に直接資料請求したほうが早いでしょう。
STEP1:志望校を決めよう
でもこの大学の選び方に納得している人って、どのくらいいるんでしょう?
上記の方法で見つけた条件に合う大学が、本当に自分にとっての理想の大学だと、あなたは胸を張って言えるでしょうか?
「どこでもいいので、近くて建築を学べる大学を教えて!」という人は別にして、
多くの人が求めているのは、「志望校の探し方」ではなく、「志望校の選び方」あるいは、志望校を決定するための決め手となる情報です。
そこで次は、どの大学に行くか(あるいは行かないか)という意思決定のための「情報」を集めなくてはなりません。
予め言っておきますが、上述のネット検索の情報や、大学パンフの資料請求、これらはすべて情報ではなく広告です。
あなたは、ネットの受験情報にも、予備校の偏差値ランキングにも、大学のパンフレットの取り寄せにも、1円のお金も支払うことなく、その内容を読むことができます。
なぜならそれは、ネットの受験情報サイトや予備校や大学が、無料の情報であなたを誘導し、読ませたい情報のみを与えているからです。
故にこうした受験情報はどれもこれも表面的な事実しか書いていませんし、大学や予備校にとって不都合な面は極力矮小化されて描かれています。
大学選びで後悔しないためには、自分で足を運び、自分の手で調べ、自分の目で確認した一次情報を元にして自分で判断するのが一番確実なのです。
では、部外者である高校生が、主体的に特定の建築学科の情報を獲得するためには、どこを見るべきで、そのためには何ができるのでしょうか?
ここでは、高校生なら誰でも簡単に、ターゲットとなる大学の雰囲気や特色を把握する3つの方法を紹介します。
- 卒展を見に行こう
- 大学の歴史を調べよう
- 大学のキャンパスを散歩しよう
研究内容を知る:卒展を見に行こう
1つ目は、卒業設計とその大学の研究内容についてです。
やはり大学選びで一番気になるのは、その大学で学べる内容・研究できるテーマ、そしてそのレベルではないでしょうか?
実は建築学科には、これらが如実に現れるイベントが、ほとんどの大学で毎年開催されているのです。
それが、「卒展」です。
卒業設計展示会とか卒業制作作品展とか名称はイロイロですが、要するにその名前が示す通り、
「卒業生が最後の1年間を費やして作った卒業作品(論文含む)を、学外に展示するイベント」
のことです。
残念ながら受験生が見に行きにくい時期に開催される事がほとんどなのですが、とんでもない大きさの模型と図面がずらりと並ぶその会場には、4年間学んできた学生たちの実力と研究内容が包み隠さず表れているのです。
詳しくは、下記の記事をご覧ください。
就職力を測る:大学の歴史を調べよう
2つ目は、その大学の歴史と就職についてです。
志望している大学の成り立ちや、建築学科ができてから何年目なのかという情報を把握している高校生は、おそらくほとんどいないのではないでしょうか?
しかしこの、調べれば誰でもネットで検索できる「大学の起源や沿革」こそ、その大学の就職事情に大きな影響を及ぼしている要素の一つなのです。
なぜなら「就職に強い建築学科」とは、つまるところその業界にどのくらいの人数と期間OBを送り込んできたか、と言う点と密接なつながりがあるからです。
下記の記事では、「大学の歴史」という観点から、その大学の就職のしやすさを測定する方法について紹介します。
雰囲気を把握する:大学キャンパスを散歩しよう
3つ目は、キャンパス見学と学生達の雰囲気です。
たとえ研究内容や偏差値的に自分の望む大学であったとしても、大学の雰囲気が自分にあっていなければ大学選びの成功とは言えないでしょう。
わかり易い例で言えば、「体育会系」な学生と「意識高い系」な学生と「オタクっぽい」学生は、お互いあまり相容れない感じがしませんか?
そのバランスがちょうどよい大学ならお互い上手い距離感を構築できるかもしれませんが、どれか1つの属性が固まりがちな大学に違う人種の学生が入り込んでしまった場合はかなり悲惨です。
実はそういったミスマッチは、大学キャンパスの見学を行うだけで、高い確率で回避することが可能です。
オープンキャンパスや高校主催の大学見学ツアーなども多彩な昨今ですが、ここは一つ、平日の大学を散歩してみませんか?
また、一部大学には3Dプリンターやレーザーカッターなど、高価な工作機械を豊富に揃えており、かつ学生でも自由に使えるようにしてある附属施設があることもあります。
あなたの志望校にこの手の施設があるかないかは、今後の建築におけるキャリア決定に於いて結構重要なポイントとなるので、要チェックポイントとなるでしょう
STEP2:建築学科を知ろう
さて、ここまでみなさんが建築学科志望であることを前提に話を進めてきました。
しかし中には、情報工学や電子工学、社会学に芸術学といった他の専攻との間で迷っているという方や、建築学科が第一志望ではあるけれども「忙しい・ブラック・センスが必要」といった前評判を聞いて不安に思っている方も多いのではないでしょうか?
最後に、「建築学科」という特殊な環境についての不安を払拭するために、想定される新入生の方の疑問にお答えしたいと思います。
建築学科は忙しいってほんと?
建築学科の悪いと思うところを教えて
やりたいことも将来の夢も建築へのあこがれも無いけど、やっていけるかな?
建築学科を知るためのガイドブック
STEP3:建築学科に入学したら?
おめでとうございます!
ついに夢のキャンパスライフです。
4年間を笑顔で過ごしきるために、高校生最後の春休み中にできることはなにかあるのでしょうか?
記事の締めくくりとして、同級生より一足先に建築学生になるためのコツを紹介します。