こくごく当たり前すぎて語る価値もないと判断されているせいなのでしょうか?
どれほど大学生向けのサイトやブログを探しても、この定期テスト必勝法を取り上げて解説しているものはありませんでした。
そして、余りに単純すぎるためか、僕の身の回りでもこの裏技を試みている学生はいませんでした。
とある優秀な先輩からの提案によって、初めて僕の学年に広まった定期テスト攻略法です。
恐らくすでに実践している人からすれば、こんなのは必勝法以前に当たり前すぎて、文章として広報する価値も無いのでしょう。
この必勝法は、結局のところ「過去問を集め分析する」「日々の授業をしっかり聞く」「テスト前には一通り勉強する」という当たり前の3つの学習法の範疇にある、ごくごく自然な学習法に過ぎないのです。
ただし、これから紹介する必勝法が必勝法たる所以は、こうした学習に費やしてきた労力を限界まで削ることで、学習能率を飛躍的に上昇させることが出来るができるからです。
もちろん必勝法とはいえども万能ではなく、実行できない人、効力のない人もいることは否定しません。
この攻略法のデメリットとしては
- これまでテスト直前にしかしていなかったあることを、事前に行う必要がある。
- 大学の定期試験でしか通用しないため、将来への発展性がない。
- 先輩や同回生の協力が必要。
があげられます。
反面、長所として
- オールSを目指す優等生から卒業できれば何でもいい超低空飛行型の学生まで利用可能
- 毎日の授業にコツコツ出るタイプの人にも、独学重視で授業外の自習に重きをおくタイプの人にも、出席点とテスト前の一夜漬けを中心としたタイプにも恩恵が有る。
- 授業に出る人は、毎日の予習復習の必要なく授業内容の吸収率が著しく上がる。
- 一夜漬け中心の学生は、その負担を軽減、分散することが出来る。
- 利用する人が増えれば増えるほど威力が増し、負担が減る。
等のメリットを有しています。
最大の特徴は単に成績評価を一時的に上げる付け焼き刃的テクニックなどではなく、わずかな労力を追加で、授業内容をより深い理解を伴うあなたの血肉にすることが出来る点です。
少なくともテストが終わった瞬間、一夜漬けした単語が一気に消し飛ぶといった状況は改善できるはずです。
故に、もし万一あなたがこの勉強法をまだ実践していないのであれば、導入する価値は必ず存在するはずです。
果たして大学の定期試験必勝法とはどのようなものなのか?
それは、実にシンプルな回答です。
「過去問をテスト期間直前に集めるのではなく、テスト期間直後に集める」
ただそれだけです。
かつての僕の周りでは、過去問の重要性は認識しつつも、過去問が出まわるのはテスト期間の直前でした。
何人かの学生はサークルやゼミの先輩にこの時期に過去問を回してもらうよう頼んでいるかもしれません。
しかし、その過去問とは一年以上前の書類です。
先輩はすでに捨ててしまっているかもしれませんし、残しておいたとしても探すのに時間がかかります。
先輩とて同様にテスト期間なのですから、いくら事前に約束していたとはいえこちらの都合で貴重な勉強時間を削ってしまっては申し訳が立ちません。
場合によっては、約束していたことを忘れられてしまう先輩も中にはいるでしょう。
いずれにせよ、大学のテスト対策の大部分を過去問に依存していながら、その確保がテスト直前まで不確定なままではまっとうな勉強計画が立つはずもありません。
テスト期間直前に過去問が手に入るようでは遅いのです。
過去問の入手のベストタイミングは実はテスト期間直前ではなくテスト期間直後です。
むろんこのタイミングで手に入れた過去問が使えるのは1年後のテスト期間です。
しかし、この時期であればすべての先輩がほぼ確実に出題された問題を所有しています。
数日前に出題された問題なのですから、場合によっては自分の答案や解き方のヒントも教えてもらえます。
また、その先輩も前年に出題された過去問を有している可能性が高い以上、交渉次第では過去数年に渡る出題傾向をも知ることも出来ます。
多くの場合、テスト期間の後は長期的な休暇なのですから、その間いくらでもテスト対策や過去問の整理が可能です。
この時期に次の学期の過去問(場合によっては授業レジュメや先輩のノート、演習問題、スライド写真、中間レポートなど含む)に一通り目を通しておくのです。
するとまず受講する講義を選ぶ際の選択材料になります。
シラバスや先輩・同回生からの伝聞だけでは見えてこない授業のスタイルや難易度や成績評価の方法が見えている状態で授業選択できるのです。
そしてここからこの必勝法最大の長所、すなわち授業の吸収率を限界まで引き上げるという特性が威力を発揮し始めます。
端的にいうと、テスト問題を把握しながら授業を聞くということです。
大学の定期テストは、残念ながら学生の実力を発揮する場所という意味を失っています。
現代日本の就職では大学時代何を研究しどのような成績をとったかという指標があまり機能していません。
故にそれを感じ取った学生は意欲的に学習するインセンティブを持ちません。
学問に身を捧げるような禁欲的大学生活をむしろ社会は否定してさえいます。
教員もそれを理解しているためあまり高難易度な試験問題の出題を控えるようになります。
また、教員は自分の過去問が学生の間に出回っていることも把握しています。
かつその過去問を元にした一夜漬けでしか学習らしい学習行為を行わないことも織り込み済みです。
故に教授は最低限学んでほしいことを絞りに絞って毎年のテストとして出題します。
つまり、過去問を片手に受講すれば、その教員がもっとも伝えたい所を把握しながら講義内容を咀嚼できるはずです。
あたかも敵勢力の保管する要塞の地図や見取り図を手に入れた将校の如き心持ちで、教員の語る言葉に耳を傾けられるのです。
すでに出題内容を知っている以上、「ここはテストにでますよ」という言葉の意味やリアリティも、漫然と授業を聞いていた時と全く違ってくるはずです。
何より授業内容に集中すべきところのメリハリが出来るのは、学習効率上かなりいい状態といえます。
むろん、授業に出席することが何らかの事情で苦痛な学生もまた、この攻略法が有用な学生の一人です。
理由は語らずとも明白でしょう。
言うまでもなく、
過去問を集めるという作業はまったく空虚な時間です。
単位のため、卒業のためのとはいえ、いかにも非生産的で非建設的な行動であることは否定しようがありません。
過去問がなければ解けない定期試験のバカバカしさに憤っているあなたは間違いなく正しいのです。
僕とて、願わくば熱心な学習に励んだ学生が正しく評価される大学教育を望んでいます。
本当のテスト必勝法とは、普段から勉強し続けることです。
過去問ごとき一笑に付す真の知識と思考を身につける日々の精進こそが何よりのテスト対策のはずなのです。
あたかも秘伝の奥義のごとく勿体つけた攻略法を長々書き綴った僕が、こんなことを言う資格に乏しいのは承知しています。
ただ、どうせバカバカしい過去問集めに奔走するのであれば、せめてその効能を最大化する集め方を推奨したい。
あなたの大学生活が少しでも改善されたならば、満足です。
追記(20180413)
もう一つ有効な手段として担当教授の執筆した論文を読むという裏技があります。
じつは論文は誰でもネット上で無料で大量に読むことができます。
また、学内ネットワークに繋ぐなどの手段で、各大学の教授や博士課程学生の書いた論文もかなり自由に読むことができるはずです。
これを利用しない手は無いでしょう。
無論、教授が出版した本があればそれを読むのも一つの手です。
しかし教授がだした書籍はたいてい高価な本であることが多いですよね。
内容はといえば過去に執筆した論文をまとめた内容なことが多く、論文として印刷して呼んだほうが手軽であるケースも多いです。
高校までの授業と異なり、大学の定期試験の授業内容や試験内容はかなり教授の研究分野に近い内容が出題されることが多く、故に教授が執筆した論文を先に読んでしまうというのも非常に有効な手段となります。