建築学科に入学して困ることの一つが、
「どんなPCを買えばいいかわからない」
という点です。
ではなぜ自分の買うべきPCを選べないのかというと、
「建築学科でどんなソフトやアプリを使うかわからない」
からだと思います。
もちろんPC用語がわからないとか、解説サイトによって行っていることがバラバラとか、いろんな要素があるかとは思います。
でも究極的には、
「そのPCをつかって何を作りたいのかを、あなた自身理解していない」
というところに、不透明さの根本的な原因があるのは事実だと思います。
そこでこの記事では、建築学科に入学した学生が4年間で学ぶことになるソフトの一覧と、それぞれに必要なPC性能を一覧としてまとめたいと思います。
建築学生が使うソフトとその必須性能
建築学科生が利用するソフトウェアの代表例としては、
- Google Chrome(ネット閲覧)
- Photoshop(画像編集)
- Illustrator(図版作成)
- Jw_cad(製図)
- AutoCAD(製図)
- Rhinoceros(モデリング)
- ArchiCAD(製図・モデリング)
があります。
(▼各ソフトの概要・詳細については下記の記事を参照。)
【図面・パース・ダイアグラム】建築プレゼンに必要なスキルを、学習ロードマップとしてまとめてみた上記ソフトのメーカーが推奨するCPUとメモリのスペックは、それぞれ下記の通りでした。
ネットブラウザ
その名の通り、インターネットをみるために必要なソフトです。
学部一年生の頃から、おそらく卒業してからもずっと使い続けるソフトとなるでしょう。
建築学生が使うソフトの中では、最もスペックを必要としないソフトです。
Google Chrome
- CPU :Intel Pentium4以降
- メモリ :指定なし*2
グラフィック系ソフト
その名の通り、グラフィックデザインを行うソフトです。
Adobe社の開発するPhotoshopやIllustratorが有名で、どちらも年々最低要求スペックが上昇しています。
今では8GBのPCでも挙動が遅くなるなどのスペック喰いで、デザイナーの頭を悩ませています。
Photoshop(2019)
- CPU :2GHz以上
- RAM :2GB以上(8GB以上推奨)
- GPU:GeForce GTX 1050 以上(GeForce GTX 1660 または Quadro T1000推奨)
- ストレージ:3.1 GB 以上の空き
Illustrator(2019)
- CPU :マルチコア推奨
- RAM :4GB以上(16GB以上推奨)*3
- GPU:OpenGL 4.0以降
- ストレージ:2 GB 以上の空き
製図系ソフト(2次元CAD)
建築・土木・プロダクト・車・航空機など、様々な工業製品の図面を書くためのソフトです。
上述のデザイン系ソフトよりは、(線しか表示しないこともあり)やや軽量ですが、近年の高機能化に伴い8GBのメモリは必須となっています。
Jw_cad
- CPU :Intel Core i5 2GHz以上
- RAM :4GB以上
AutoCAD(2020)
- CPU :2.5〜2.9 GHz( 3GHz以上推奨)
- RAM :8GB以上(16GB以上推奨)
- GPU:DirectX|11 互換・帯域幅 29 GB/秒の 1 GB (106 GB/秒の 4 GB推奨)
ストレージ:4GB以上の空き(6GB以上推奨)
3Dモデリング系ソフト(3次元CAD・BIM)
建築学科で最もスペックを要求するソフトの一つが、こうした3Dモデリングを行うソフトでしょう。
IntelCore i7以上、メモリ16GB以上、動作が重くなるほか、独立GPUも必要になってくる水準です。
Rhinoceros5
- CPU :Intel Core i5 2GHz以上
- RAM :8GB以上推奨
- GPU:OpenGL 2.0以降
- ストレージ:600MB以上の空き(Macなら2GB以上推奨)
ArchiCAD22
- CPU :4コア以上必須
- RAM:16GB以上(32GB以上推奨)
- GPU:Open GL 3.2以降
- ストレージ:5GB以上の空き
まとめ
ただの数値の羅列だとわからないよという方のために、一枚の図表にまとめてみました。
この早見表は、この記事の内容と下記の記事の内容を元に筆者がまとめたものです。
初めてPCを買う建築学生は、まずMacBookで相場を把握するのがいいと思う情報としてはちょっと古いかもですが、PCの性能が上がるとそれに応じて各種ソフトの機能もアップデートしてしまうものなので、最終的にはこの値段感覚に収まると思います。